「先生、ふじみくんが倒れています。」
児童役の教員があわてて、駆け寄ってきた。
7月29日(月)9時20分。特別教室では、緊急時の対応についての研修が行われていた。
「AEDお願いします。」
呼吸がないことを確認した教員は、胸骨圧迫を始めた。
校内に常備されている「アクションカード」をもって駆け付けた教員が、
「119番通報と、保護者への連絡をお願い!」
と指示した。
「アクションカード」には、救急車要請、記録、手当、家庭連絡、救急車の誘導、他の児童の移動など、緊急時に教職員が取る行動が記してある。
「定期的、継続的に実施することで、我々職員が適切に対応できることにつながることを改めて感じた。」
「緊急事態では、決して一人で対応することがないように、周りの職員と常に連携がとれる体制が大切であると感じた。」
と参加した教員。
「4月の春休みにも、胸骨圧迫の訓練をしたが、今回はバージョンアップした。消防署から借りた人形を使用し、シナリオを使って、教職員がどう動けばよいのかを考えることができるようにした。」
と、研修を企画した養護教諭は話す。
管理職は、
「ためらうことなくAEDを使い、胸骨圧迫を始めることが求められる。今日の研修を、児童の命を守るために役立てていこう。」
と参加した教員に話した。