平成30年5月14日小田川市長就任記者会見

平成30年5月14日小田川市長就任記者会見

毎日新聞(幹事社):市長として初登庁されたご感想をまずお伺いできますか。
市長:責任の重さを改めて感じています。
毎日新聞:市長として真っ先に手を付けたい政策をあげていただけますか。
市長:小学校の適正配置に関することですね。いわゆる統廃合に関する問題、子どもたちは一日一日成長していますので、これについては早急に取り掛かっていきたいと思います。そして、まちづくりに関しても時間がかかるものですので、これを早急に考えていきたいと思っています。
毎日新聞:まちづくりというのは具体的にどういうものですか。
市長:全体を考えていくということです。
毎日新聞:小学校の適正配置については、まず、どういうアクションを起こそうと思っていますか。
市長:やはり、現状をもう一度見直しまして、ここから新しく中学校、幼稚園も含めてですね、教育関係の施設に関する問題を解決していかなければいけない、人口が増加しているところと減少しているところが当然あるわけですから、そこを先々、10年先、20年先を考えた小学校の配置、中学校の配置に関しても、さらに、新たに再検討するということです。具体的にはまだ申し上げられません。
毎日新聞:統廃合に関しては、従来進めてきた方針を見直したいということでしょうか。
市長:統廃合するしないという問題としているのではなくて、しなきゃいけないというところも私は早急にすべきだというお話しはずっとかねてから、議員時代からしていましたので、そういったところを、今足踏み状態ですから一歩でも早く進めなければいけないということです。統廃合をする、そしてしないところが出てくるのかどうか、そういったところを改めて見極めながら進めていきたいと思っています。ここでその、統廃合をするしないという方向付けをされてしまうとうちの学校がなくなる、なくならないというお話しになってしまうので、そこはまだはっきりと申し上げることはできないと考えています。統廃合という計画をもう一度再検討するということです。
朝日新聞:小学校の統廃合については再検討するということで、中学校や幼稚園も含めて考え直すと話されましたが、この理由は何ですか。
市長:幼稚園に関しては、老朽化が進んでいる公立の幼稚園があるので、その校舎の問題も含めて、適正配置ということは作ることも考えないといけない、そういったところも含めて、ただの統廃合だけということではありません。耐震化されていませんので、大規模改修をしないといけないのか、そういったところも含めて、適正配置はどういった形であるべきなのかを考えていきたいということです。
朝日新聞:中学校を適正配置の対象とする理由はあるのでしょうか。
市長:小学校だけを統廃合しても、またその後に中学校に行く訳ですから、そういったところ義務教育全てですね、公立でやっている教育施設に関しては、全部ひっくるめたところで考えていかないと、なかなかまちづくりに発展しないと思っています。そのような点もまちづくりの一つと思いますので、そこを改めて再検討と言わせていただきました。
朝日新聞:統廃合だけでなく、例えば小学校・中学校を義務教育化するとか、あるいは幼稚園も含めて一体の何か施設を整備するとか、集約型のお考えはあるのでしょうか。
市長:それは方法の一つであると考えていかなければならないのかなと思いますけれども、まずは、議員としての立場ではなくて、首長としての立場として、現状をもう一度見直し、きちんと把握しないといけないと思います。そこは職員も含めて教育委員会と一緒にこれからつくっていく、その上でまちづくりも含めた考え方をしていかなければならないと思っていますので、教育委員会だけでなく市全体の問題として取り組んでいきたいと考えています。
朝日新聞:市長選では、谷和原とか伊奈でなかなか声が届いていないという話があって、その部署を創ると話をされていましたけど、その部署をいつ頃創るのかということと、なかなか直ぐに方向性、その学校統廃合は難しいという話でしたけれども、いつ頃までにどういうスケジュールで、どういう組織を立ち上げて審議をしていく予定ですか。
市長:今日就任ですので、そこまで具体的には、職員と話をしていませんけど、選挙を通じてそういった考えがあることは職員の人たちも分かってくれていますので、それに向けて前進していくことは確かです。ですから1日でも早く、このような記者会見なりで、こういったセクションを立ち上げます、ということは報告できる状況になれば、報告していきたいと考えています。
茨城新聞:4月22日の市長選挙から3週間ほど時間があいていたと思うんですけど、この間何をされていたんですか。
市長:はい。主に職員の方たちといろんな調整を含めて、今後、それからこれまで行ってきた政策等についてレクチャ—を受けておりました。その中で、今後の方向性を見出していかなければならないということで、自分なりにそれは考えていたつもりですが、まだまだ、私も、知らない事、分からない事が非常に多いので、今日から本当に一生懸命勉強しながら、職員のみなさんと一緒につくっていかなくてはいけないということは先ほど申し上げたとおりです。今まで何をやっていたかというと、色んなことをやってましたから、具体的には何をやっていましたというのは無いです。
茨城新聞:議員時代とは別に、市長としてヒアリングを受ける中で、こんな市の課題があったんだとか、これはちょっと問題だよね、みたいな市の課題的なところで、改めて感じた部分は何かありましたか。
市長:やはり議員時代には気付かないところ、今度は目線が変りますので、当然そのようなところはいくつもあるのかなと感じておりますが、一番感じた事があったとすれば、やはり議員の時には、数字をみてもその数字だけが高い安いというのがあったかもしれないですけれども、これからは事業一つひとつをやはり見直すことができるのかなと、「果たしてこの事業は何のために、誰のために、本当に必要なのか?」というところまで手をつけられると思いますので、そこが、これはやっていけるなあと感じるところはあります。
茨城新聞:新年度予算は、前市長の骨格予算だったと思いますけれども、次の6月議会の中で市長の公約的な部分はどれくらい盛り込めそうですか。
市長:まだ、わかりません。
茨城新聞:予算編成について意気込みをもうちょっとお聞かせください。
市長:補正予算に関しては、当初予算についている補正もある訳ですよね。従来型の毎年やっていた事業についての補正予算も当然ありますし、ここでやる、やらない、というのを、これから決めていかなければならないという作業に入ってきますので、具体的に私の掲げていた政策に、今回入っていける部分があるのかどうか、という事はまだこれからですね。
茨城新聞:すぐに小田川カラーを出すのは、なかなか難しいという事ですか。
市長:なるべく出して行きたいと思っています。
茨城新聞:取捨選択されて、切るところはバシッと切っていくという事ですか。
市長:どれだけ切れるかということも有りますけれど、それが表にでるような予算ではなくて、本当に小さいものも見ていかなければならないと思いましたので、小さいところはやらなくてはいいんじゃないかというようなところも出てくると思います。そこは切ることは可能かと思いますので、無駄な事業をちゃんと見ていきたいと思っています。新しい政策については、私が、今日初登庁して直ぐに6月に出せる状況にあるのか、そこまで具体化された政策になるのかどうかというところも考えていかなければいけないので、直ぐに予算化できるかというと、それはなかなか予算化してしまって失敗してもしょうがないので、ここはきちんとやっていきたいと思いますから、あまり焦らずにカラーを出していきたいと思っています。
茨城放送:市民の声を反映させていくという、この具体的な仕組みづくりといいますか、例えば組織を変えるとか、窓口を作るとか、そういったところで具体的な方法についての考えはありますか。
市長:選挙中も地域の担当窓口をつくりたいとお話ししていましたので、そこを早く実現させたいなと考えています。ここはまあ市長が直轄で見れる部署になりますから、政策の方にくるのか、総務の方にくるのか分かりませんけども、そこは職員と話をしながら、どういう部署がいいか、どういう人材がいいかというのはこれから決めていきたいと考えています。
茨城放送:これはいつ頃までに立ち上げようというのは。
市長:いやもう、政策を分かってくれていると思いますから、そこはもう、すぐに手を付けてやるという、まあ、でも、そんなに大きな「なになに課」ということで立ち上げるのではなくて、小さいところから、担当職員を付けて、作り上げるまでの、そこまでの準備期間を持ちたいと思ってますし、それをどういった形で市民の皆さんにお知らせしていけばいいのかという方法もありますから、そこはきちんと段階を踏んで、一歩一歩前進させて行きたいと考えています。
茨城放送:これは初登庁には関係ないんで、色んな市長さんに尋ねている質問ということで捉えていただければなんですが、茨城県内の東海第2原発の件について、周辺市町村では避難計画をつくったりとか色々と直接な問題として捉えて色々やっているんですけど、ちょっと一歩離れた県内の首長さん、まあ避難先としてのつくばみらい市さんも協定を結んでたりということもありますけど、市長自身は今年秋を控えている東海第2原発の運転延長についてはどういうお考えを持っていられるかお聞きしたいのですが。
市長:個人的にはエネルギー問題というのは国の問題だと思いますので、その生活云々については、私の考えはね、すぐに減縮、廃炉にするっていうことはできない訳ですから、そこはエネルギーの供給のバランスを考えると、クリーンエネルギーだけではやはり、夜間、そういったところには電気が回らない。こういうふうに電気をみなさん使ってますけど、現状はいいかも知れないけど、経済の発展のためにはやはり電力の確保というのは僕は重要な課題だと思いますので、一概に止めたほうが良いっていう言い方は、安易には私はしたくはないと考えております。ただ東海第2原発については、もう年数が経っているというのが1つ問題点としてあるので、そこはシンプルに考えていただきたいなというふうのとこでよろしいでしょうか。私、実際東海第2原発行ってですね、視察しました。バスで周囲を回って、案内をしてもらって。だいぶ津波の事故から、だいぶ防災の備えというのは、だいぶ対策は取られているというのは、それは見て分かりましたので、ただそういった努力というのが表に、みなさんまだまだ分からないところがあるのかな。逆にそういったところを皆さんに周知していくという方法も、原発の問題を考えるという点では必要なのではないかなと思っています。
時事通信社:6つのビジョンの中で、市長は健全化対策ということで、過去100億近い市の赤字が増えたとご指摘があり、それを是正というのがあるんですけれども、この間の赤字の構造に対する市長のご指摘というか、どうしてこうなったかということと、具体的なことでなくて結構なので、これを解消するための政策としての方向性みたいなものを、今お持ちであればお聞かせいただければと思います。
市長:やはり、みらい平地区の開発に伴う小学校の建設ですとか、給食センター、そして道路整備も重なりました。併せて合併特例債事業と言うものが行われてきたという経緯があるんですね。ですから増える部分に関しては建てなくてはいけないもの、作らなくてはいけないものは当然あるわけですから、そこは行政がやるべきことをやってきた結果であったと思います。ですから100億円が増えることに関しては、私は「No」とは言いませんが、増えてきた中身・使われ方がやはり小学校を2校建てた、その経緯がどうだったのか、そして費用が多く掛かってきた建物が多かったのではないか、もう少し安くできたのではないか、最初に提示する計画の時点で安くできたのではないか、もっと圧縮できたのではないか、という考えがあります。あともう一つ、これからの問題ですけれども、事業一つひとつ小さい所まで見ていかないと、今まで従来どおり、去年やってましたからこのまま継続します、というような形ではなくて、やはり改善していかなければならない、やめるものはやめる、必要なものは引き上げていくということですね。で、同じような効果を出さなくてはいけないと思いますので、効果を下げることなく、事業自体を圧縮してできるものはやっていきたいと考えています。
時事通信社:事業をやめるとですね、その恩恵を受けている方から、相当の当然反発も出てくるかと思うんですけれども、ここを敢えて市長の決断で進めて行くということでよろしいでしょうか。
市長:そういう事業があれば、そこは考えていきたいと思います。ただ、私が言っているのは、一つの事業をやることでも、その中で予算の使い方とか細かい所があるわけです。そういった使われ方の部分で、一つやらなくても同じような効果を得られるのではないか、というところをきちんと考えていけば、そういったことろが絶対出てくるかと思いますので、効果を下げずに予算を圧縮していければ良いのかなと考えております。
読売新聞:これから何百人もの職員を率いていくことになるかと思いますが、市長に就任されてこれから職員に求めていくもの、例えば精神的なことでも結構ですし、日常的な仕事の執務、態度等もそうですし、これから職員に求めていくものについてはいかがでしょうか。
市長:メリハリを付けて、のびのびと仕事をしてもらいたいと考えています。ノー残業デーには早く帰ることを徹底していって、休む時は休むし、市役所の電気が何時までも付いているよと市民からあまり言われないようにしていかなければいけないと思っています。あとは訓示でも申し上げましたが、私はいくらでも頭を下げに行きますので、のびのびと仕事をしてもらいたいと思っています。
読売新聞:先ほども事業で見直すところは見直していき、それは職員と共に考えていかないといけないところかと思いますが、それぞれの事業で効果を高めるために、職員にはどのような観点で取り組んでもらいたいと考えていますか。
市長:今までやっていたから、今年も同じで良いと考えてしまうと、予算も減らせず、今までどおりとなってしまいますので、市長が変わった契機に、こういった事業をやっているんだけれども見てくださいという形で中身を見せていただければ、削れるところがあるのかもしれないというのが私の考えですから、時間は掛かるかと思いますけれども、大変だと思いますけれども、そういったところまで一緒に見ていかなければいけないと私は考えています。
日刊建設通信新聞:6つのビジョンの中にありますが、この工業用地の拡大により、企業誘致を推進して税収アップというのは、従前からの福岡地区で進んでいるのがありますけど、それ以外もお考えなのかというのを、まずお伺いできますか。
市長:それ以外で考えています。
日刊建設通信新聞:新たに工業団地をつくってという、そういうイメージですか。
市長:はい。
日刊建設通信新聞:この、今期中にどこまでもっていきたいというのはあるんですか。
市長:今進めている福岡の工業用地でさえ3年、4年かかっていますよね。最初の計画ができてから。ですから1期でできるという問題ではないと考えています。ただ、そのスピードというのもこれから求められていると思いますので、1年遅れるごとに利益が減っていくという世界がありますからから、そういうところを見逃さずに進めていかなければいけないと考えておりますので、行政ができる法的な整備ですとか、条例ですとか、そういったものに取りかかるのは早めに取りかかって、すぐ事業ができるような体制づくりを進めていきたいと考えています。
日刊建設通信新聞:税収確保というのはやっぱり圏央道の開通効果からですか。
市長:税収確保とにぎわいの創出ですよね。福岡の工業用地はいいと思います。いま現実に進んでいるものは。ただ、みらい平を中心として、これから否が応でもつくばみらい市はみらい平の駅を中心に考えていくしかないと思うんですよ。そういったところで、駅がある、高速道路があるという利便性、ポテンシャルを十分に発揮していくためには、周囲にまで勢いというのを拡大していかないといけないと考えていますから、みらい平駅を核として、周辺の地域をどう開発していくかがこれからの課題と考えています。
日刊建設通信新聞:6つのビジョンの最初にありますが、周辺地域がともに発展していくという政策の1つとしてでしょうか。
市長:まちづくりも含めて、そこは一体で考えています。
日刊建設通信新聞:総合病院の誘致と言っていますが、これはある程度念頭に入れているんですか。
市長:私は、総合病院の誘致はやりながら、病院のバスを出しましょうという考え方ですので、総合病院の誘致は、すぐにできるとは思っていません。来てくれるというお話しもないので。そうであれば、病院のバスを出して、病院に通っている高齢者のために、そうした方法をとった方が早いんではないか、その方が市民の皆さんには、喜んでいただけるんじゃないかなと考えています。
日刊建設通信新聞:短期的には病院バスを創設して、長期的には誘致していくということでしょうか。
市長:当然誘致をやめたら来てくれませんから。やめずに、ということです。
日刊建設通信新聞:誘致ではある程度土地を用意するということは考えていますか。
市長:私の頭の中ではないですね。病院用地ということで、どこの地区にというデザインはないです。
日刊建設通信新聞:本当に一から、これから検討するということでしょうか。
市長:今までどういうようなことで病院誘致を進められてきたのか、ただお願いをしてきたのか、というレベルのものであれば、じゃあお願いをしていきましょうと、どちらかの私立の病院に来てもらいましょうというお願いという形の要望は続けていく中で、県の方にも、ベット数の問題がありますので、その辺についても、これからも引き続き県の方とはお話をしていきたいと考えています。
毎日新聞:最初におっしゃっていた小学校の統廃合問題について何回かやり取りがあったので、お気持ちを再確認させていただきたいのですけど、統廃合推進とかですね、統廃合ストップとか、そういう前提で言うことではなくて、現行計画について自分の考えで再検討、見直しをしていきたいということでよろしいでしょうか。
市長:そういうことになります。ここで、統廃合します、しませんということではないんですよね。統廃合しなければいけないところもあるわけです。統廃合と言うから、いわゆる本当に廃校と統合という問題になってしまうんですけど、今作っているものは適正配置という計画なんですよね、だから、何が適正なのか、適正というのは規模の問題もありますから、どのくらいの規模が必要なのか、というものを含めての計画で、そこを統廃合というのを選挙の中で全面に出していましたけども、統廃合というのは、つまり適正配置の計画をもう一度再検討しますということですから、統廃合するところもあればしないところもあるかもしれない、これは、これから計画をもう一度再検討した中で決めていくべきものだと思っています。
毎日新聞:統廃合した方が子どものためになるというのであれば一生懸命やるし、そうでないならやめる、そこは自分の考えでやっていくということですね。
市長:はい、そうです。
毎日新聞:施策ではなくてポリシーとか自分の思い、心情としてどんな市長になりたいのか、どんな気持ちで市政を進めていきたいのか、お伺いできますか。
市長:これはずっとお話ししてきたとおり、人の話を聞く人間になりたいと思っていますので、これまでどおり皆さんとお話しをして、きちんと人の話を聞く市長になりたいと考えています。

(終わり)

※本文は、口述筆記ではありません。表現等に一部変更があります。

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