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正解のない世界を生きるあなたへ ~卒業式 式辞~

正解のない世界を生きるあなたへ ~卒業式 式辞~

 春のような昨日とは打って変わり、今朝は、雪が舞っています。
 まるで、冬が卒業生のみなさんとの別れを惜しんでいるかのようです。


 三月十日、卒業生の門出を祝う日に、教育委員、市議会議員の皆さまにご臨席いただきました。
 日頃より、本校の教育活動を力強く支えていただき、深く感謝申し上げます。


 三年生の卒業には、多くの方々のあたたかい支えがあります。
 先日は、一、二年生がこれまでにない形の三年生を送る会を企画し、学年を越えたグループで校内を回ってクイズラリーをしたり、三年生に関するクイズ大会をしたりして盛り上がりました。
 また昨日は、この式場を準備してくれました。

 PTA本部役員の皆さまは、一か月以上前から準備を始め、昇降口に飾りつけを行い、式に華やかさを添えていただきました。
 式場をピカピカに掃除もしてくださいました。
 さらに、交通安全協会の方が、今朝昇降口で一人一人にお祝いの言葉を伝えてくださいました。


 保護者の皆さま。
 お子さまの義務教育の修了、おめでとうございます。
 今日という日は、生徒の努力の結果であると同時に、皆さまの「日々の積み重ね」の結晶でもあります。
 朝、眠そうなお子さまに声をかけて起こし、食卓に朝ごはんを並べること。部活動で疲れ果て、眠ってしまった我が子を横目に、制服を、明日も気持ちよく着られるように整えること。
 お弁当には大好物のおかずを入れること。そして「行ってらっしゃい」「お帰りなさい」という言葉を、何百回、何千回と繰り返してきたこと。
 そんな当たり前の毎日を続けることは、どれだけ大変だったことでしょう。

 反抗的な態度に胸を痛めたり、将来への不安を共に抱えたりした日々もあったことでしょう。
 それでも今日を迎えることができたのは、皆さまがお子さまを励まし、背を押し、手を取り、引き上げ、努力を認め、ほめ続けてくださったからです。
 心から感謝申し上げます。


 卒業生の皆さん。
 修学旅行で共に過ごした二泊三日、
 体育祭で見せた、三つの団を率いる力強いリーダーシップ、
 合唱コンクールで、仲間と創り上げた響き、
 校内駅伝で、仲間のために苦しさを乗り越えて走り抜いた姿。
 皆さんの成長の軌跡が、走馬灯のようによみがえります。


 皆さんは受験勉強を通して、正解のある問いに向き合い続けてきました。
 しかし、世の中は、「正解のない問い」に満ちた世界です。

 今この瞬間も、世界では、人と人とが争いを続けています。
 人はどうして争うのか。
 どうすれば、意見の異なる人々が共に生きることができるのか。
 皆さんがこれから向き合うのは、こうした「正解のない問い」です。


 一か月後、皆さんは高校生になります。
 九年間を共にした仲間と別れ、新しい仲間、新しい先生、新しい環境で生活が始まります。

 どうか高校でも、「周りと関わること」を大切にしてください。
 勇気を出して、新しい仲間に声をかけてください。
 友達と考えの違いから気まずくなったとしても、次の日にいつものようにあいさつしてみてください。
 これまで挑戦したことのないことにも、思い切って踏み出してください。

 強がる必要はありません。
 自分の弱さを認め、支え合って生きてください。
 どんな困難が立ちはだかっても、皆さんなら仲間と知恵を出し合い、乗り越え、新しい未来を創ることができると信じています。




 卒業おめでとう。
 あなたの未来へ──行ってらっしゃい。



令和八年三月十日
つくばみらい市立小絹中学校長

カテゴリ:
校長室より
更新日:
2026年3月10日

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