帯状疱疹とは
原因
帯状疱疹は、多くの人が子どものときに感染する水ぼうそうのウイルスが原因で起こります。
水ぼうそうが治った後も、ウイルスは体内(神経節)に潜伏していて、加齢や過労、ストレスなどで免疫力が低下すると、ウイルスが再び活性化して、帯状疱疹を発症します。また、糖尿病やがんなどの免疫力が低下する病気が原因になることもあります。
発症年齢
日本では、年間約60万人が発症していると推定されています。50歳代から発症率が高くなり、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹を発症するといわれています。
症状
体の左右どちらかの神経に沿って、痛みを伴う赤い斑点と水ぶくれが多数集まって帯状に生じます。症状の多くは上半身に現れ、顔面、特に目の周りにも現れることがあります。
また、発症すると、皮膚の症状だけでなく、神経にも炎症を起こし、痛みが現れます。神経の損傷がひどいと、皮膚の症状が治った後も、痛みが続くことがあります。症状には個人差があります。気になる症状があるときは、早めに皮膚科を受診しましょう。
- (発疹が出る前)身体の内部に、ピリピリした痛みや違和感がある
- 痛みを感じる部分の皮膚に、帯状の赤い発疹
- 神経と皮膚の炎症による、激しい痛み
治療方法
原因となっているウイルスを抑える抗ウイルス薬と、痛みに対する痛み止めが中心となります。帯状疱疹の痛みは発疹とともに現れる痛みと、その後、神経が損傷されることにより長く続く痛みに分けられ、それぞれに合った痛み止めが使われます
予後
皮膚の症状は、およそ3週間ほどで治まりますが、特に高齢の方は、症状が長引いたり、発疹は治ったのに痛みが残ること(帯状疱疹後神経痛)があります。
予防方法
帯状疱疹は免疫力の低下が原因で発症します。帯状疱疹にならないためには、食事のバランスに気をつける、睡眠をきちんととるなど、日頃から体調管理を心がけることが大切です。
免疫力を下げない生活
過労やストレスを避け、休息をとる
ストレスは目に見えないため、自分では気づきにくいものです。定期的に自分のストレス状況を確認し対処していくことが大切です。
- メンタルヘルスチェック「こころの体温計」(市ホームページ)※パソコンやスマートフォン、携帯電話を利用して気軽にメンタルヘルスチェックができます。
十分な睡眠時間を確保する
成人の場合、個人差もありますが、6時間から7時間前後の睡眠が目安です。適度な運動も良質な睡眠をとるには有効です。
バランスの良い食事を摂る
バランスの良い食事は、健康の基本です。1食分の食事例 「バランスのよい食事」とは、エネルギーが適切で必要な栄養素が適量含まれている食事のことです。ポイントは、主食・主菜・副菜を揃えることです。ご自身の食事のバランスが気になる方は、電話や移動健康相談等で食事の相談も受け付けています。
- 健康相談事業(検診結果相談会・移動健康相談)(市ホームページ)
- つくばみらい市公式キッチン(クックパッド)
ワクチンを接種する
50歳以上の方は、ワクチンを接種することによって、帯状疱疹の発症を抑えたり、重症化を防ぐことができます。
個人の判断にて接種を行う「任意の予防接種」のため、接種を希望される場合、費用は自己負担となります。(つくばみらい市では費用助成を実施しておりません。)
ワクチンは2種類(乾燥弱毒生水痘ワクチンと乾燥組換え帯状疱疹ワクチン)があり、効果や接種対象などに違いがありますので、必ず医師にご相談ください。
名称 (ワクチン製造メーカー) |
乾燥弱毒性水痘ワクチン ビケン(阪大微研) |
乾燥組み換え帯状疱疹ワクチン シングリックス(GSK) |
種類 | 生ワクチン |
不活化ワクチン |
対象 | 50歳以上 |
50歳以上 または 帯状疱疹に罹患するリスクが高いと考えられる18歳以上の者 |
接種回数 | 1回 | 2回 |
費用 | 1万円程度 | 4万円程度(2回で) |
接種方法 | 皮下注射 | 筋肉注射 |
ワクチンは100%発症を防ぐものではありません。予防接種による効果や副反応などについてよく理解されたうえで、接種を検討しましょう。
国では、帯状疱疹ワクチンを定期接種として用いることの是非について、2種類あるワクチンの比較や、導入に適した年齢、長期的な予防効果や医療費への影響などの検証を進めている状況です。
このため、つくばみらい市では現在、帯状疱疹ワクチンの費用助成は行っておりませんが、今後国の定期予防接種化の動向を踏まえ判断してまいります。
関連リンク
- 水痘とは(国立感染症研究所ホームページ)
- こころの健康相談「ひとりで抱えず相談してみませんか?」(市ホームページ)
- 健康増進室のご案内(市ホームページ)