地震防災対策特別措置法第6条の2第2項の規定により、つくばみらい市の公立学校施設の耐震診断結果を公表します。
1 公立学校施設の耐震化事業について
平成7年に施行された「建築物の耐震改修に関する法律(耐震改修促進法)」により、現行の耐震基準(昭和56年)以前に建築された建築物について耐震診断及び耐震改修に努めることが求められ、つくばみらい市においても計画的に公立学校施設の耐震化事業を進めております。
耐震診断の対象は、昭和56年以前の旧耐震基準で設計された建築物で、階数が2階以上又は床面積が200平方メートルを超えるもの(木造以外の場合)とされています。
2 耐震診断結果(Is値)について
Is値とは、建築物の耐震性能を判断するための数値(構造耐震指標)で、国土交通省では安全の目安を0.6以上としています。
なお、文部科学省では公立学校施設については、学校等としての用途や兵庫県南部地震の被害状況調査結果を考慮し、耐震改修の目安をIs値で0.7以下としています。
Is値に係る指標 | 構造耐力上主要な部分の地震に対する安全性 |
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Is値 < 0.3 | 大規模な地震に対して倒壊または崩壊する可能性が高い |
0.3 ≦ Is値 <0.6 | 大規模な地震に対して倒壊または崩壊する可能性がある |
0.6 ≦Is値 | 大規模な地震に対して倒壊または崩壊する可能性が低い |
3 建築防災協会基準について
建築防災協会基準(2001年改訂版「既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準同解説」)による建築物の耐震性能判定においては、2次診断でIs値0.6以上であれば、現行の建築基準法と同等の耐震性能があるとされております。同基準によると、耐震診断結果の判定は2次診断でIs値0.6未満であれば構造体としての耐震性は「疑問あり」とされておりますが、それが直ちに構造体の崩壊・大破を意味するものではありません。被害は、Is値0.7未満の建物全てに確定的に生じるものではなく、Is値が低くなるに従って被害を受ける可能性が高くなり被害程度の推定は、これらの状況のばらつきを考慮することが重要であります。被害状況のばらつきの理由としては、地盤や地震動が場所によって異なること、建物の構造・材料強度・施工などの違いが考えられます。
つくばみらい市におきましても、今後、義務教育施設の適正配置・適正規模に関する調査や審議を行い、学校の統廃合等の問題やみらい平地区への学校建設の検討、また、既存学校施設の老朽化の状況などを総合的に把握し、学校施設の耐震化を推進してまいりますので、ご理解の程よろしくお願いいたします。
4 公立学校施設の耐震診断結果
耐震診断結果は公立学校施設耐震診断一覧表 [PDF形式/4.66KB]をご覧ください。
なお、表中の用語は次のとおりです。
- 公表の対象は、非木造で2階建て以上または延床面積200m2超の建物のうち、昭和56年以前に建てられたものです。
- 建築物の構造で、「RC」は鉄筋コンクリート造を、「S造」は鉄骨造を示します。
- 「区分」欄は、旧耐震基準の建物(昭和56年以前建築)を「旧」、新耐震基準施行(昭和57年以降建築)後の建物を「新」としました。
- 「2次診断」は、「既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震基準」及び「既存鉄骨鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準」に基づいた耐震診断、「耐震改修促進法のための既存鉄骨造建築物の耐震診断及び耐震改修指針・同 解説」に基づいた耐震診断、「屋内運動場等の耐震性能診断基準」に基づいた耐震診断の結果となります。
- Is値とは耐震改修促進法で定められた構造耐震指標であり耐震診断の判断基準となる値です。
- 耐力度調査とは、老朽化した建築物に対して、建築物の構造耐力、経過年数、立地条件等を総合的に調査し、老朽化の度合いを判定するものであり、所要の点数に達していないものを「危険改築事業」の対象としています。
このことは、「老朽化を総合的に評価した結果、改築事業の採択基準に達している」ということであり、「危険改築事業」(構造上危険な状態にある建築物の改築)の採択基準は「RC造」「S造」とも概ね4,500点以下が該当します。